皆様初めまして、今年度より運営委員にSNS担当として加えていただきました。現在は福岡県の病院でSTをさせていただいています。パンデミックになってからこの会に入会したため皆様とは直接会うことは叶わず、画面から運営委員の皆様の末席にいさせてもらっている心情です。ST歴は4年目となります。自分のきょうだい児としての経験の話を踏まえ自己紹介をさせてください。
自分がSTになった理由は、弟に自閉症と重度知的障害があるからです。周囲の皆様にこの理由を話すと「弟のこと思っていて偉いねー」「やさしいお兄ちゃんだね」と言っていただけますが、時々自分はこの受け答えに違和感を覚えることがあります。
実は自分は『障害のある弟が好きではなかった』のです。登校班では周囲の注目を浴びる行動を取ったり、ショッピングモールで騒いで人目を集めたり、両親が弟のことで揉めることがあったりなど、弟のことを嫌いだと思っていた時期もありました。
このように書いてしまうと「セラピストでしょ!?」「血のつながった弟でしょう?」とすごく誤解や不安を与えてしまうかもしれません。しかし自分も1人の人間で、兄弟だからこそうまくいかないこともあると感じています。
職場や養成校で同じような境遇の方と、このような深い背景を話合う機会をいただいたときに聞こえてくる内容は、必ず肯定的な意見です。「すごく兄のことが好きで」「弟がいてくれたから」などです。きょうだいを好きなことはとても素敵だと思いますし、そういった関係になれたことは幸せだと思います。しかし、場によってはきょうだいのことを苦手であったという経験が言いにくくなっていることはありませんか?
個人的には、きょうだいのことを『苦手だ』と言う方がいて当然だと思っています。自分はその気持ちに大きく共感したいですし、苦手なあなたが悪いんじゃないんだよと伝えたいです。
高校生で進路について考えた時に、ST以外の道も選択できたのですが、当時は“きょうだいの関係にケリをつけてやる。逃げ続けちゃいかん”と思い、STを目指して受験しました。今では、上記の「弟のこと思っていて偉いねー」「やさしいお兄ちゃんだね」といった、違和感のあった言葉を受け入れることができるようになってきていると思いますし、もちろん弟がいることで恩恵をもらっている部分も感じることができます。相手との信頼づくりにおいて、自分と似たような立場の方は、自分の声に耳を傾けてくださる方が多いです。
経験をしっかり受け入れることが難しい時もありましたが今は、つながりを感じつつもきょうだいそれぞれが一個人として生きていたい、そう思えるようになってきました。
長々と書いてきましたが、きょうだい児の方がいろいろなことに囚われず、心を自由に持っていてほしいと願います。
最後に当会のSNSの宣伝をさせて下さい。
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2023年3月 子どもの発達支援を考えるSTの会 運営委員